実の父親から性的暴行を受けている───と悟ったのは小学生高学年の時だった。
最初父から
『明乃のために診察するんだよ』
と云われて体のあちこちを触られるようになったのは、母が子宮がんで亡くなってから割とすぐだった。
其の時、私は小学2年生。
7歳になったばかりだった。
『女の子は赤ちゃんを産むための穴があるんだ。其処はいつもちゃんと綺麗にしておかないと病気になってしまうんだよ』
医師だった父からそう云われれば子どもだった私は素直に信じてしまう。
父が私に対して行っている行為は娘の私の体の事を考えてしてくれているとても大切な行為なのだと信じて疑わなかった。
けれど小学4年生の時、性に関する授業で生理の事や妊娠の仕組みなどの知識を知ると、父が私に対して施している行為は医療的なものではないんじゃないかと疑問を持つ様になった。
そして其の疑問が確信に変わったきっかけの行為を受けたのは私が小学5年生の時。
初潮を迎えて少し経ってからの事だった。
初めて父の悍ましいモノを私の中に無理矢理挿入れられた瞬間、私は父に冒されているのだと気が付いた。
でももう遅かった。
其の時にはもうとっくに父から受ける行為に対して逆らったり厭がったり逃れたいという思考が働かなくなっていたから。
母が生きている間、父は私にはとても厳しかった。
だけど私は頭がよくてカッコいい父の事が好きだった。
双子である千影にはとても優しいのに、何故父は私にだけ厳しくきつくあたるのだろうと子どもながらに思っていた。
心の奥底では千影と同じ様に愛されたいと思っていた。
でもそんな父は母が亡くなり、診察と治療という名目で私の体を弄り始めてからとても優しくなった。
其れが私にはとても嬉しい事で、父から受ける其の行為が背徳的でとてもいけない事なのだと知ってからも抗う事は出来なくなっていたのだった───
「おはよう、明乃」
「おはよう、千影」
翌日、私はいつもより一時間早く起きて自分と千影の分のお弁当と朝食を作っていた。
「お、美味そう」
「ちょ、其れお弁当のおかず」
お皿に乗せていた唐揚げがあっという間に千影のお腹に収まっていた。
「明乃、凄いね。朝から唐揚げとか作っちゃうんだ」
「別に手間じゃないよ。タレに付け込んでいたお肉を揚げるだけだもの」
「いやいや、面倒くさいだろう。揚げ物って時点で」
「・・・」
昨夜の悪夢が千影と話していると消化して行く様な気がした。
未だに父は千影の目を盗んで度々私を冒している。
こんな事が千影に知られたらどうなるのか。
(其れだけは絶対に厭!)
少し考えただけでも恐ろしくて身震いした。
其れに表向きではあるけれど、今はとても家族仲のいい状態を維持していた。
其れも私が父の云い成りになっているからこその幸せだと思っている。
───母が亡くなって一度は破たんしかけた家族の輪が、私の我慢ひとつで保たれるなら其れはなんでもない事なのだ
(そう・・・どうって事ない)
キスも
セックスも
誰と寝ようがどれだけしようが
私にとってはもう何でもない事なのだから───
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